尸位素餐 しいそさん

月曜日の朝から最悪だった。
ユーザーから、サービスの利用ができないというクレームの電話がざんざん続いている。
サービス復旧のめどは立っていない。。。
午前10時。
ゆったりとした足取りで常務がオフィスに入ってきた。
「おはよ〜」
超ご機嫌。
ここでなにが起こっているか知らないのか。
「昨日はさ〜B建設の社長とゴルフ〜疲れた〜」
「あれ〜?みんなどうしたの?えっ?システムトラブル?そうなの〜」
他人ごとか。
いやいや、そんな訳ない。
あいつはいつも言っている。
「君らのね、仕事のケツ拭くのが僕の仕事なの。僕はさ、そういうときのためにいるの。ね。」
会社の一大事だ。
大口のユーザーからもクレームの電話が矢継ぎ早にかかってくる。
「常務、安丸商事の近藤社長からお電話です。」
「え〜??いないって言ってよ〜どうせクレームでしょ〜」
おいおい、だからそういうの対応してくれよ。。。
「あっ、高橋君、ちょっと来てよ」
「はい」
ーどうした。
「あのね〜、ネットが繋がらないの。どうして?」
ーおっ、クレームのメールに返信でもしてくれるのか。
「エラーがでますか?」
「うーん。うまく送信できないんだよね。」
「ちょっと見せてください。」
ーあーーーん?旅行申込のフォーム?????
「あ、これこのサイトの問題だと思いますけど。」
「そうなの〜。じゃ、仕方ないね〜。電話してみよっかな。」
ーじゃなくてさ、今、うちが大変なんだから。
てか、机の上、おまえそれ、柿の種か。
ポリポリ食ってんじゃないよ。
「ねね、いつ頃復旧する予定なの?」
「まだちょっとわかりません」
「わかりませんじゃ困るのね〜。だいたいのめどでいいからさ。で、ユーザーからの電話、回さないでよ。めどもたってないのに、電話出られないでしょ」
「はい。そのようにみんなに伝えます。」
「頼んだよ〜。」
ーあんた、俺の何倍給料貰ってるんだよ。
尸位素餐
ある地位にいて職責を果たさずにむだに禄をもらっていること。

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