奥田 英朗著。


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家日和

なんとなくの日常こそが幸せなんだなぁとしみじみ感じることのできる短編集です。
ひどい事件が起きました。こういった事件がおきるたびに、動機は何なのかとか、
社会のひずみがこうした事件を起こした根本にあるのではないかとか、犯人の生い立ちはどうだとかをどこの局のワイドショーも報道番組も競って同じような内容を繰り返し放送しているのを見ると、気分が悪くなります。
誰にも鬱積しているものはあるし、自分の思うままに生きている人の方が少ないでしょ?
もっと悲惨でもっとひどい生活を強いられている人だっている。
想像力の欠如。自分以外の人の気持ちを慮ることができない。
被害にあった方はもちろん、その人たちを愛していた人たちの喪失感や悲しみや辛さがわからない。
まったく関係のない人たちの夢や希望や一生懸命を奪った人の感じてたことや考えていたことなんて、私は、わからなくていいかな。
この本の中では「サニーデイ」がお気に入り。
専業主婦がネットオークションにはまっていく感じ、よくわかるなぁ。
ゆっくりした休日の午後に読んでもらいたい本です。